新アニメ「どろろ」が面白い
今月から放送されている「どろろ」の新アニメですが、ホント面白い。
まさに換骨奪胎で、原作の残酷ではあるがどこか寓話的にならざるを得ないストーリーを、メタ・ギャグ要素を排しアニメ的リアルに落とし込んで、シリアスでよりダークなすばらしい作品に仕上がっていると思います。大好きです。
原作では、百鬼丸は見えず、聞こえず、しゃべれないわけですが、その状態を周囲の人間がまったく気が付かないわけですよね。これ、超能力・腹話術・スーパードクター寿海の精巧な手足顔設定があるにしても、「普通、気がつくよなぁ」と子供心にも疑問だったんです。
で、新アニメ版ですが、その百鬼丸のざっくり設定が、キャラクターデザインを含め、リアルよりに変更されています。
その設定変更部分を、1話でどろろに百鬼丸の状態を観察・描写させることにより、百鬼丸の顔や手足が精巧に出来た作り物であり、彼が見えず、聞こえず、しゃべれないことを分かりやすく描くことに成功しています。さらに2話では、しゃべらない百鬼丸にかわりナレーターの解説も加わり、原作既読者にも変更点を把握するのに優しいつくりになっています。
百鬼丸の腕の刀内蔵ギミックも、細かく説得力のある演出がされていて感心しました。(原作では漫画的マジックで腕曲がってるけどw)この百鬼丸の肉体や視聴覚について、今回の製作者さんは納得できる設定をがんばって考えたんだろうなーというのがうかがえます。
一話目のここ✧(°×°) 好き#どろろ pic.twitter.com/6b6RXHgWk8
— 浅田弘幸 (@asadercover) 2019年1月18日
あと、どろろの声優さんがいい。かわいくて負けん気が強くて生意気などろろにすごくあってます。今のところ、まったくしゃべらない百鬼丸の声やイマイチよくわからない性格もどんな感じか気になりますね。これは肉体を取り戻していくにつれ、徐々にわかっていく楽しみがあって、いい構成だと思います。ハロルド作石先生の「ゴリラーマン」みたいに最終回までしゃべらなかったらこまるけど(それはない)。
というわけで、まだ2話時点ですが、とにかく毎週の放送が待ち遠しいです。
手塚先生の作品は数えきれないほど映像化されてきたけれど、近年はヒットに恵まれないイメージがあります。
私が大好きなメトロポリスも、公開時は映画館ガラガラでした。1人で観に行って、レイ・チャールズの「I Can't Stop Loving You」が流れるシーンからエンディングまでボロボロ泣きましたよ。
今回の新アニメ「どろろ」がヒットして、そこからもっと手塚作品のファンが増えるといいな・・・そして出来たらいつか「バンパイヤ」もアニメ化してほしい。MAPPAさんお願いします。
PS:2話前半の解説部分で、ナレーションで百鬼丸の名前を言っちゃってたのがちょっと気になったw 1話を見た人ならきっと分かってるよね!ってことかな? 原作を知らない新規視聴者さんは、分かったんでしょうか?w
お、やっとノンクレジットオープニングとエンディングがYouTubeに上がってきた。
おせーよホセ!
原作リスペクトのこのopもいいですよね・・・お陰で毎回スキップ出来ない。
これまでの感想↓