箪笥のこやし

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どろろ 第11話 「ばんもんの巻・上」 感想

立った! 立った! クララが立った!

じゃない、百鬼丸が普通に話してる! 話してるよ!

いつの間にこんなに喋れるようになったのかw

うれしいけど、びっくりしたYO!

 

 練習したんだ・・・( ;∀;)

 

 

どや顔どろろ

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どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

うん、かわいい。

恩を着せつつ、さらにあにきは強いんだ自慢をきっちりして、多宝丸から妖怪退治の報奨をせびるしっかり者っぷりが微笑ましいどろろ。きっと、口下手なあにきだけなら、そのまま何にも貰えなかったよね・・・。

どろろが多宝丸に貰ったのは、応仁の乱あたりで使用されていた、輸入された宋銭ぽいですね。多分、50文くらいあるかな?

この頃の貨幣価値だと、地域によっては差がありますが、米2升=14文・5升=32文程(1升=約1.5kg)。そこそこ貰ったっぽいんで、しばらく食べるには困らなそう。よかったよかった。多宝丸いい子だ(`・ω・´)

ところで、百鬼丸が気にしていた「まんじゅう」は食べられたんでしょうか?w

醍醐の城下町に着いた二人は白米を食べながら芝居見物に。そこで琵琶丸さんと再会するが・・・

 

「あんた、人を殺めたね・・・せいぜい気をつけな」

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どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

いや、琵琶丸さん、世の中には不可抗力ってものがあってですね・・・。

そんな捨て台詞言わなくっても・・・。

そもそもあのとき琵琶丸さんがいてくれたらなぁ・・・( ;∀;)

 

ばんもん=ベルリンの壁

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どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

ばんもんのモチーフは、東西冷戦下のベルリン市内に、社会主義陣営に属する東ドイツ自由主義陣営に属する西ドイツを分けて、1961年から1989年まで存在した「ベルリンの壁」。

この壁が出来た為に、東から西への通行が不可能となり、どろろ達が出会った助六(CV:竹内順子さん)の様に家族や友人達と離れ離れになったんですね。

ブラックジャックにも、ソ連からミグに乗って北海道に亡命してきたベレンコ中尉の事件をモチーフにした「空からきた子供」ってお話がありましたね。

戦後の日本にも分割統治計画があったことを考えると、我々は単に運が良かっただけかもしれません。 歴史にifはないですが、1972年に発表された、第二次大戦後に東西陣営により南北に分断された東京を舞台にした藤本泉さんのSF小説「ひきさかれた街」を読むと、その「もしも」を感じられます。

 

縫の方とってもブッディスト

「子供の命を犠牲にして・・いずれ報いが来ます」

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どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

仏教の教えを熱心に信仰している人間らしく、夫への苦言もそれに基づいたもの。

それでは、生贄により偽りの豊かさを謳歌するこの国、そして醍醐景光へ返る因果とは、どれだけのものになるんでしょう・・・。そして、不可抗力であっても殺生を行い、業を重ね続ける百鬼丸へと返る因果は。

百鬼丸は醍醐の国の民衆にとっての鬼神となるんでしょうか?

願わくは、前回の蟹の様に、憎しみを持って民衆から石を投げれれる展開にはならないでほしい・・・。

ラストも意味深でした。彼女が祈っていた観音像は、百鬼丸だけではなく、多宝丸の為の物でもあるはず。その破損が意味するところとは・・・。

 

醍醐景光百鬼丸、魂の相似形

たとえ、「奪われたものを取り戻す」という理由があったとしても、百鬼丸が今までにしてきたことは、暴力を持って他者から何かを奪うことに他ならないんですよね。

そういう意味では、百鬼丸の選択と行動は、醍醐景光の行いとあまり変わりはないのかな・・・。

多宝丸の魂の色が綺麗なのは、殺生を犯しているか否かではなく、もっと精神的な面が大きいように思えます。だから、ずっと荒事を生業としてきて荒んでいる百鬼丸の魂の色は、父親と似てしまっていると。

おそらく最終的には、人間ならば誰しも持っている欲望や憎悪、暴力性を、理性や人間性で克服していくのがテーマになるのかな~。 まぁ、だからと言って、鬼神を倒さずにお話が進むとは思えないんですがw それとも交渉次第では鬼神自ら体を返してくれることもあるのかw

 

今週の鬼神:九尾(きゅうび)

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どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

漫画やゲームで引っ張りだこの人気者。みんな大好き、九尾の狐です。

個人的には、狐といえば歌舞伎「義経千本桜」の「源九郎狐」や、安倍晴明の母とされる「葛の葉」などの情に厚い狐が好きなんで、いつも悪役で出てくるのは納得いかない(`・ω・´)

ちなみにゲーム「大神」には「どろろ」へのオマージュがあります。「二郎丸」・「三郎丸」・「しらぬい」のネーミング、あと、妖怪退治をして旅する主人公の「アマテラス」とそのバディである「イッスン」の関係が、百鬼丸どろろっぽいんですよね。

 

秘密に近づく多宝丸

「十六年前に消えた赤子の行方・・・私の知らない何かの答えを、あの男が持っているのだとしたら・・・」

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どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン

真実を知った彼が、次回どんな行動を取るとしても・・・後悔の無い選択をしてほしいなぁ・・・( ;∀;)

この二人、 ↓ 多宝丸に何かあったら、ホントに地獄についてきそうだよね・・・

 

 

景光さん、ちょっとうかつでは?

朝倉に監視されているとも知らず、紛争真っただ中に国境のばんもんへ行くなんて、ちょっとうかつすぎやしませんかねー。あるいはそれを知った上での行動なのか。

戦争中の朝倉よりも、百鬼丸に対して危機感を持っているんでしょうけれど。

そもそも、後顧の憂いを断とうと思ったならば、生まれたときに百鬼丸を自らの手で殺害していたはず。そこまで非情になれないところに、まだ親の心が残っているんでしょうか。

果たして醍醐景光は、百鬼丸をどうするつもりなのか。捕らえるのか、内に取り込むのか、害するのか。その選択は、吉と出るか、凶と出るか。

 

まとまらないまとめ

醍醐の国の国境「ばんもん」で、ついに百鬼丸は自身を鬼神へ捧げた父親と出会う。

百鬼丸は何を思い、どう動くのか。真実を知った多宝丸の選択はいかに。

朝倉勢につかまったどろろ助六は大丈夫なのか?

まっさらな気持ちで見たいので、来週の予告は見ない。

以上です。

 

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kumahachi2018.hatenablog.com  

「ひきさかれた街」が収録されています。

復刊ドットコムで投票により再販売されたシリーズなので、多くの人に読んでほしい。←自分も投票しました。

この「日本SFベスト集成」シリーズの編者は筒井康隆先生なんですが、マンガ好きなため、必ず一作は漫画作品を入れてるんですね。これには松本零士先生の「セクサロイド」が収録されています。

「60年代日本SFベスト集成」には手塚治虫先生の漫画と小説&挿絵の「金魚/そこに指が」が収録されています。巻末解説の筒井先生の手塚先生ファンボーイっぷりも楽しく、日本SFの黄金期を垣間見れる一冊です。

 

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別のハードで出るたびに買ってる気がする大神。大好きです。